天王社八幡宮
縁起
『天王社 祭神不詳 境内東西弐拾壱間 南北弐拾壱間(約37.8メートル) 社殿東西壱間半 南北壱間半(約1.8メートル) 社地壱反参畝拾五歩(約400坪)無税地』[皇国地誌伝]とあり、天王社は千数百年以前の御社であると思われます。 昭和14年の採掘の結果、千二百年以前の土器と付近より平安時代と鎌倉時代の瓦が出土しました。 [考古学者 赤松氏の推定(昭和18年 現在東京博物館出品)]
歴史
大鏡(一〇八六年)に『常の杜北に見て』の一部あり、
昔時よりこの辺りは森であったと思われます。
嵯峨天皇皇子である、左大臣 源 常(ときわ)はこのあたりに山荘を建てお住まいになり、
所在する常盤(ときわ)の呼称は皇子の御名に因ります。
神社に隣接する西方寺は山荘を寺にしたもの。その後小一条院敦明宮もお住みになったとされています。
常盤には一同に古墳があり、東部にも明治二十年頃まで寺院がありました。 [天王社は北部に辺り、明治二十二年頃太秦木ノ島神社に合祀されました。]
古代より使われていた縦 五尺(約1.65メートル)
横 二尺五寸(約0.825メートル)余りの巌石である神社の石は奇跡的な事が度々ありました。
[此の岩石は合社以来捨石として、古墳の上に遺留されていました。]
明治四十三年 梅津の某氏が買収するものの、奇跡突発の為運搬することができませんでした。
また大正九年十月 鳴滝の某氏が買収し、牛一頭によって半町程の所を運搬しようとしたが半日かかってもできず、
翌日牛二頭によってようやく運搬しました。
しかし、数日後、牛一頭により小一時間程で奉還することができたのです。
このような不思議なことが度々ありましたので、
岩石を磐座として京都の有志が相寄り磐座を奉安いたしました。
其後昭和二十八年五月十四日 木ノ島神社信徒総代並びに天王社総代が協議の上、御神体は奉還されました。
2008年(平成20年)9月に新本殿が完成。
10月4日に還幸祭・竣功祭が行われました。
旧本殿(1953年築)
祭事
神事及び各信徒崇敬者の氏名を書いた「片木」を焚き「お正月お飾りお札等」と共に家内安全・無病息災・商売繁盛を祈願します。 当日参拝者におぜんざい・お餅・御神酒をお受け頂きます。(無料)
十二月三十一日(大晦日)
除夜の鐘と共に新年を迎えられ初詣。 当日参拝者に御神酒をお受け頂きます (無料)
一年の無事を願い玉串奉納・お祝い酒 (無料)
前日の宵宮には、夜店が出ます。イベントも多数。 本祭は午前11時より町内をお神輿・鉾が練り歩きます